Still On The Road

McLaren HONDA MP4

MP4/4

概要

MP4/4の設計は1987年夏の終わりごろから本格的にスタートした[3]。エンジンをTAG(ポルシェ)からホンダに変更したが、チーフデザイナであるスティーブ・ニコルズによると、これが明らかにされるのが遅かったため、白紙の状態から6か月でデザインを完了させなければならなかった[3]。

設計開始が遅れたため、シーズンオフの間、ホンダエンジンを使った実走テストにはMP4/3Bが使用された。MP4/4がシェイクダウンを行ったのは開幕戦の11日前で、イモラで行われたシーズン前テストの最終日だった[4][3]。

1988年シーズン開幕戦から最終戦まで使用され、圧倒的な強さで全16戦中15勝を記録し、アイルトン・セナに自身初のドライバーズタイトルとマクラーレンにコンストラクターズタイトルをもたらした。

MP4/6

MP4/6

ホンダはF1第1期活動以来となるV12エンジンを開発。ゲルハルト・ベルガーによりオフシーズンからテストされたが、前年のV10エンジンに比べてアンダーパワーであった。アイルトン・セナはプレシーズンテストにて、エンジンの問題解決に取り組んだ。低回転時のトルク発生を最適化するため、第11戦ベルギーGPから可変吸気管長システムを採用した。

MP4/6はHパターンのマニュアルギヤボックスを採用していた。このシーズンにセミオートマチックを採用していたのはフェラーリとウィリアムズだけであったが、この年のハンガリーGPのフリー走行でセミオートマチックが試された。このギヤボックスは1992年のマシンであるMP4/7Aで実戦投入された。V10からV12へのスイッチ、および燃料タンクの大型化によりホイールベースは40mm長くなった。

課題の空力面はライバルのフェラーリから加入したアンリ・デュランが担当したためフェラーリに似通ったものとなった。フロントサスペンションはMP4/4以来のプルロッド式からフェラーリとよく似たプッシュロッド式に変更され、スプリング/ダンパーユニットをモノコック上に水平に設置することで、ノーズを細くすることができた(ハイノーズは採用していない)。サイドポンツーンもフェラーリと似た、高く丸みを帯びたデザインに変更された。

アンリ・デュランによって空力面はある程度改善されたが、シーズン前のシャシーの研究開発は順調とは言えなかった。また、空力も彼が関わっていたフェラーリ・642のデザインが色濃く反映しており、チームによる研究が進んでいるとは言えなかったが、シーズン中の開発で何とかウイリアムズに対抗した。それに対して、ウイリアムズはエイドリアン・ニューウェイという天才がいたものの、チームで空力やシャシーに関する研究を進めており、その結果が表れつつあった。

MP/4/8

概要

シャーシはMP4/7Aから特にフロント周りの空力デザインが見直された。先端に向かって下垂(スラント)するハイノーズを採用し、ノーズ下面にキールを設けてロワアームをマウントした。開幕戦から、サイドポンツーンとフロントタイヤの間に大型の整流板(ディフレクター[2])が設置された。これは後年に「バージボード(もしくはターニングベイン)」と呼び名を変え、フットワークのメゾネットウィング(2段式リヤウィング)と同様に93年シーズン中に多くのチームが模倣することになった。

また、アクティブサスペンション、パワーアシストブレーキ、シフトアップがフルオートマ化したセミオートマチックトランスミッション(プログラムシフトも可能)といったハイテクシステムが新たに搭載された。アクティブサスペンションはマクラーレンとビルシュタインが共同開発したもので、シーズン途中からフットワーク・FA14にも供給された。

1992年いっぱいでホンダエンジンを失ったマクラーレンは代替エンジンの獲得に苦労し、1993年はフォードHBエンジンを搭載することとなった。しかし、すでにベネトンがフォードとワークス供給契約(シリーズVI,VII,VIIIを使用)を結んでいたため、カスタマー契約で型落ちのシリーズVエンジンを搭載した。その後、ベネトン、マクラーレン、フォード3者の合意により、第9戦イギリスGPからはマクラーレンへもワークス供給の体制(シリーズVII,VIII)が取られた。

ホンダパワーを失ったものの、MP4/8はハイテク化と軽量なパッケージングが奏功し、予想を上回るポテンシャルを発揮。しかしコースによってマシンが不向きな場面やエンジンパワー不足の傾向もしばしば現れ、ウィリアムズどころかフォードHBエンジンのトップチームを巡ってライバル関係だったベネトンにも苦戦を強いられることとなった。

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